働く独女の戯言、独り言by林ティアラ

働く独女の日常とフィギュアスケート愛を語ります。

ロシア人のフィギュアスケートが面白くない件について

フィギュアスケートシーズン前半戦ももうすぐ終わり。

国際大会としては、前半戦の山場、グランプリファイナルがこの週末行われました。

本来であればかぶりつきで見る私ですが、なんとなく関心が薄いのです。

 

特に女子。

 

フィギュアスケート好きの方にはいまさら言うまでもないことですが、今シーズンの女子シングル界は、回る回るロシア三人娘が席巻しています。

3人とも作季まではジュニアでしのぎを削ってきた子たちが一斉にシニアに上がり、シーズン序盤のグランプリシリーズ6戦をいずれも3人で優勝を分け合い、(この時点でまだテレビ放送はされていませんが)グランプリファイナルでは、3人で優勝を独占したという状況。

 

4回転ルッツを始めとする高難度4回転ジャンプを操るトルソワとシェルバコワ、トリプルアクセルをほぼ失敗なく跳び、演技構成点も高いコストルナヤ。

日本のエース紀平梨花でも4回転を飛んでプログラムを完璧にこなさない限りは太刀打ちできそうにない桁違いの強者少女たちが大活躍していて、話題には事欠きません。

 

 

が。

正直言って、この3人が女子のフィギュアを面白くなくしているように思うのです。

これだけのジャンプが跳べるのは、本当にすごい。

しかし、他にプログラムとしてとても素敵なスケートをしている選手がいたとしても、もう絶対に勝てない。

霞んでしまう。

で、ここが大事なのだが、このロシア3人娘達、観ていて面白い、唸るスケートしているかというと、全くそうではないのです(まあ、コストルナヤは総合力が高いと言われていますが)。

まだ、15,16歳の子たちですから、そのあたりの「スケート本来の魅力」というのを見せてくれうようになるのは、もう少し先という意見もありましょう。

 

が、ここまでジャンプ頼みの勝負をしていると、「勝つ」という観点から考えた場合、そんなものを身につける必要もないわけです。

加えて、ロシアは選手寿命が短い。

いわば選手は使い捨て。トルソワらが落ち目になったら、おそらくはまた他の4回転少女が出てきて、「スケート本来の魅力」がないジャンプだけの選手の優勝が続けられていく、少なくともここしばらくは・・・と思われてなりません。

 

しかも、「若い女の子のぐるぐる高難度ジャンプ」状態は、今やアメリカにも波及していて、ジュニアでは、トリプルアクセルと4回転を同時に操る選手がいるようです。

 

この「ジャンプできてなんぼ」状態は、ここしばらくは女子の潮流となること間違いないでしょう。

 

もうね・・・日本ももう少しどうにかならんのかいと思うのです。

聞いた話では、ロシアは、浅田真央ちゃんを徹底的に研究して、女子の高難度ジャンプ化に成功したそうです。

日本は、伊藤みどり浅田真央というジャンプの天才を擁していながら、そのメリットを享受できず、今や世界のトップクラスから陥落寸前の状態なわけ。

 

紀平梨花さんは、高難度ジャンプに加えスケーティング技術やスピンも絶品でトータルで強い選手なわけですが、日本人選手では、彼一人が気を吐いている状態。

こういう選手を量産できる仕組みというものを日本は持っていないのです。

 

情けないわ〜。

 

 

いやでも、ロシアの4回転飛べればいいじゃん的な傾向って、実は女子だけじゃなくて、男子もなんですよね・・・

グランプリファイナルに進出したサマリンやアリエフは4回転ルッツ3回転トゥループという超高難度連続ジャンプを繰り出しますが、実に面白くないんだよなあ、演技が!!

ネイサンと羽生ちゃんが気を吐いてくれているおかげで、この二人が男子シングルを席巻するという状況に未だなっていないので、男子フィギュアはまだかろうじて面白さを保っていますが・・・

 

しかし、そう考えるとフィギュアスケートって、本当におもしろいスポーツです。

ジャンプだけが突出する勝負では面白くない、かといってトータルバランスを重視すると技術の革新が止まってしまう。常にそういうジレンマのせめぎあい。

 

つまりは、ネイサンみたいな「跳んでよし、演技してよし」という圧倒的な選手とその対抗馬が女子シングルにも出てきてくれれば面白くなるということなのではないかと思うのですが。

 

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