働く独女の戯言、独り言by林ティアラ

働く独女の日常とフィギュアスケート愛を語ります。

「いだてん」の視聴率が悪いわけを考えてみました。

暑い!!

暑すぎます…

あまりに暑くて、仕事がはかどりません…

しかも約束しているはずのお客様来ないし…

 

さて、今年のNHK大河ドラマ「いだてん」。

宮藤官九郎脚本ということで、非常に話題になって始まりましたが、全く視聴率が振るわないそうで。

昨日7月28日の放送は、視聴率7.8%だったようです。

www.nikkansports.com

 

私は、「いだてん」好きなんですけどね。

毎週夜8時になったら、テレビの前に陣取って、目をランランとさせて観ております。

 

このドラマ、スポーツ好きにはたまりません。

明治の世、オリンピックに選手を派遣することがどれだけ大変だったか。

どれだけメダルの期待が高かったか(=日本人がどんだけ井の中の蛙だったか)。

日本における女子スポーツの始まりと発展のための苦労、今でも日本女子スポーツが全般的にさえない理由…

などなど、いろいろなものが見えてきます。

 

また、オープニングの音楽と映像も素敵です。

小気味よいリズムの中、過去のオリンピックの映像が要所要所に流れ、時に市井の人々の暮らしと対比されている…スポーツが人々の生活とともにあることが示唆されていて、とても感動できです。

 

こんなに面白いのに、なんで視聴率悪いんだ?

この前、ランチしていた時に隣にいた60代くらいの女性も、同伴の人に

「いだてん面白くないから最近観ていない」と言っていたし。

同業のテレビっ子の先輩も「いだてん面白くないから観てない~」とか言うし。

 

そこで、「なんでこんなに評判悪いんだ」ということを、視聴率7.8%に終わった昨日のいだてんを観ながら、考えておりました。

そこで、ある事実に気づきました。

 

登場人物(ほぼ全員)が落ち着きがない!!

 

前半の主人公、金栗四三中村勘九郎)は、毎朝、素っ裸で「きや~!!!」と奇声を上げながら水浴びするし、とにかく走り回ってばかり。

四三の兄(中村獅童)も、嘉納治五郎役所広司)も、でかい声張り上げてばかり。

若いころの古今亭志ん生は、酒を飲んでは粗相をやらかし、東京払いになったり、留置場に入れられたり、落ち着かない。

 

時代は変わって、後半の主人公、田畑政治阿部サダヲ)は、頭はいいけど、空気を読まない、礼儀を知らない、せっかちでずけずけとモノを言って、周りを狼狽させる。

田畑の取り巻きたち(皆川猿時三浦貴大斎藤工大東駿介)は、田畑に翻弄されて、おろおろしたり、怒り出したりするばかり(斎藤工にシャクレ顔させたクドカンは大したもんだと思いますが)。

 

つまり、今までの大河にあった「重厚さ」を感じさせる登場人物が、ほぼいないわけです。

あるのは、スピード感、しっちゃかめっちゃか感ばかり。

 

昨年の「西郷どん」。

西郷隆盛って、実は女にだらしなくて、あまり褒められた人物ではなかったと思うのですが、それでも独特の落ち着きがあって、視聴者は安心して観ることができました。

しかし、「いだてん」は、とにかく、ハラハラドキドキしっぱなし。

明治から昭和という、激変の3つの時代を駆け抜けてしまうのも手伝い、ついていけない人が多いのではないかと思うのです。

 

マスコミ評では、ビートたけし演じる古今亭志ん生の語りがわかりにくいから視聴率が伸びないのだということになっていますが、わたしはそうではないと思います。

 

一般ピーポが大河ドラマに求めていることに、おそらく何ひとつ応えていないから、視聴率が悪いのです。

いだてんを大河だと思ってはいけません。

いだてんは、「あまちゃん」です。

日曜夜に、新しい「あまちゃん」をやっている。

そういう心構えで視聴するのが、正しい楽しみ方ではないかと。

そう思うのでありました。

 

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